ベロの能力
[2018.10.23]みなさんこんにちは!
みなさんは体の中で一番繊細な感覚を持っているのが舌だってご存知ですか?
舌は1ミリの間隔のものもわかってしまうんです。指先はちなみに2ミリ程度です。
髪の毛一本を例に出して考えると、繊細だと思っていた指先よりも口の中の方がはるかに感じやすいのがお分かりになると思います。
そんな繊細なベロで皆さんごはんを美味しく食べて、おしゃべりしているわけですね。
さあ皆さん食欲の秋ですね。秋刀魚にナス、サツマイモに梨やぶどうや・・・
美味しいものを想像してヨダレが出てくる、なんて表現もありますが、そうです舌が味を感じるには唾液が必要不可欠なんです。
舌の表面には味蕾という味を感じる部分があり、そこに味細胞があります。そこで私たちは甘味、苦味、塩味、酸味、旨味の5つの基本味を認識しています。ちなみに辛味は刺激として受け取るだけで味として認識しているわけではありません。
よく噛んで唾液を出すことによって、食べ物を細かくし嚥下、消化しやすくするだけでなく食べ物と唾液が混ざり舌の細胞に味物質が浸透して初めて味を感じるわけです。唾液にも消化酵素が含まれているんです。ジュースは飲んですぐ美味しく感じられるけれど、口を開けたまま舌を乾燥させてそこに飴を置いてみても味が感じにくいということです。(味を感じるのは舌だけではないのですが、今日は舌についてクローズアップしているので割愛します。)
唾液は口腔内の粘膜の保護の役割もあり、唾液がないと味を感じられないだけでなく、炎症を起こして舌がヒリヒリしたり、味蕾自体が傷ついたり、表面が赤くなったり、うまく動かせずに話しづらくなったり、噛みにくくなったり、飲み込みにくくなったり、菌が増殖したり・・・直接的にも間接的にもたくさん問題が起きます。
舌が敏感でいられるのも唾液のおかげなんです。
皆さんお口乾いていませんか?いつのまにか唾液の話になってしまいました。
本題に戻ります。では、ベロを鏡で見てみてください。
苔がついていませんか?(むやみに磨くと舌を傷つけますのでおやめください)
黒くなっていませんか?
白くなっていませんか?
赤くなっていませんか?
斑点ができていませんか?
乾燥していませんか?
ツルツルしていませんか?
なんだかいつもと違うところはありませんか?
上記の問いに当てはまった方は一度お尋ねください。
舌の状態からわかることはたくさんあるんです。
ビタミンが足りないとか、貧血、真菌症、薬の副作用、感染症、自己免疫疾患、口腔習癖、外傷・・・などなど
何か異変があってもそれが原因不明のものや、病気でない場合ももちろんあります。
全身の健康を知るきっかけになることもありますので、歯磨きの時にベロをチェックする習慣も一緒に始めてみましょう!